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親の言うことを聞けない(その2)

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 大学受験を通じて高校生を指導していく中で、様々な経験をしています。

 そんな経験の中から得た「気づき」を、伝えていきます。

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親の言うことを聞けない(その2)
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前回の内容を要約します。

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高校生になると
「親の言うことは(理屈は分かっていても)どうしても聞けない」
という状況になることがある。

「自分はただでさえ親に似ている面があるのに
 更に親の言うことを聞いていたら、親のコピーになってしまう」
という恐れが子供の深層心理にあるからで、
そういう観点からすると、「子供が言うことを聞かない状況」を
親の側から「子供の自立に必要な一段階」として受け入れる必要がある。

もっとも、子供は自我を確立し終えてから
「自分はやはり親の血を引いている(血は争えない)」
ことに気づき、その頃から親子の「大人同士の深みある関係」が始まる。

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というものでした。

[今回は指導の現場でどういう風にその考え方を活用していくか]
というのがテーマです。

※なお、この稿は学問的な論説でなく、
一種のサービス業の現場からのエッセイですから
本来は「親御さん/お子さん」などと表記したいのですが
それに合わせて文章もすべて敬語にすると読みづらくなるため
「親/子」の表記で話を進めることを予めお断りしておきます(^^;)


☆親との関係の中での活用について☆

まず前提として
「親も未完成の人間であり、自分の子供と対応する時には、
 他の子供や年下の知人と対応する時より感情的になりがちである」
ということを意識します。

そういう点から
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(1)その考え方を親に説明するだけでも親側の安心感が違ってくる。
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ということが言えます。

前回も書いたように、このストーリーは
「一時的に関係が疎遠になっても、
 やがてもっと充実した形の人間関係ができあがる」
というハッピーエンドですから、
親側の不安やイライラ感が減ります。

感情というのは刺激し合うものですから、
親のマイナス感情が減れば、
自然と子供のマイナス感情も減っていくものです。

次に、子供は深層心理で親のコピーにならないように
警戒しているわけですから、
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(2)親から子に大事なことを言いたい時に我々第三者の名前を使ってもらう。
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という工夫があります。

「朝ご飯食べないと頭の働きが鈍るから、ちゃんと食べなさいよ」
ではなく
「岩田先生が言ってたんだけど、
 朝ご飯食べないと頭の働きが鈍るんだって
 毎年それで成績に差が出る生徒が結構いるそうよ」
などと話しかけてもらうわけです。

それでも親が口に出したというだけで反発されそうな場合に
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(3)親が子に言いたいことを、我々第三者が代わりに言う。
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というアプローチもあります。

もちろん事前に親側と指導側できちんと話し合い、
状況を確認しておく必要があります。


☆子供との関係の中での活用について☆

まず前提として、子供から
「“ああこの人は親の代弁者だ”
 というレッテルを貼られてしまわないようにしたい」
ということを意識します。

そのためにまず重要なのは
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(1)普段から「君を理解し、君に共感するよ」という姿勢で子供と接する。
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ということです。

大人同士の接待のような技術は不要です。

自分の高校時代を思い出し、
シンプルに子供の現状に重ね合わせればいいのです。
(ある程度歳をとるとそれが難しいということにもなるのですが…)

例えば
『学校の人間関係あれこれを友だちと話しているうちに
 気づいたら2時間経っていて、塾に遅刻してしまった』
というような子供の行動に対し、

「そういう時の時間って、なんだか妙に早く過ぎるんだよね〜。
 まあ、そういう時もあるよ。
 ただ、同じことを何度も繰り返さないように気をつけなよ」
のように対処しておくイメージです。

時にはその人間関係を聞きながら
「自分が同じ立場ならこうしただろう」
「自分の時はこんな悩み事を抱えていた」
など、一歩踏み込んで話す時間を取ってもいいと思います。

そうすれば、急所のポイントで
「今回は甘えたことをいってないで、○○しないと駄目だよ!」
「☆☆に関しては妥協しないで是非やるべきだね」
という指導をしても素直に聞かせることができます。

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(2)「親の視点と我々指導する側の視点が被るのは当たり前だ」
 ということを子供に理解させる。
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というのもあります。

「子供の成長を願う」という一番根本的な部分が一緒だからです。

これも大事な話をする時だけいうのではなく、
普段から(相手からくどいなあという気持ちを持たれない程度に)
子供に伝えておけばいいわけです。

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(3)この話を実際に聞かせて、同感を誘う。
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というのもあります。

「親の言うことってなぜかムカつくよね〜」
と、まずこちらから子供に同感して、その後この話を聞かせます。

子供の方でも、何でかはっきり分からずに親に反抗しているわけですし、
分からないだけに
反抗した後で何とも言えない空しい気持ちになっているはずですから、
それなりの理由づけができれば救いになることもあります。

「親の言うことを聞けないのは、
 ある意味“遺伝子”の問題っていえるかも知れないんだね」
のように説明すると子供はなるほど〜という顔をして聞いてます。

そこで
「今度から“私じゃなくて私の遺伝子が反抗してるのよ”とか親に言えば」
などとつけ加えると、おかしそうに笑います。

などと話を進めつつも、結局ハッピーエンドが待っているのが
(何度か書きましたが)この話の素敵な点なのです。


【今回の引出し】
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「親の言うことを聞けない」理論を親や子供に教えたり
親子の間に第三者としてうまく加わることで、親子の余計な摩擦を防ぐ。
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<筆者プロフィール>

【岩田朋彦(いわたともひこ)】

 千葉県柏市にある最難関大学受験のための学習塾「IRL」の塾長です。
 『ベストバリュー・ベストモチベーション・ベストケア』をモットーに、
 ひとりでも多くの生徒が、大学受験を通じて人間的にも大きく成長してくれる
ことを願いながら、日々の塾運営をしています。

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